【和文英訳】…するのに苦労する[苦労して…する]
問題
- ビザ(visa)を取得するのに苦労しましたか?(駒澤大・改)
- この作家は難しい言葉をたくさん使っているので、彼が何を言いたいのか理解に苦しむ。(愛知教育大)
所見
(a)S + have difficulty (in) doing
(b)S + have trouble (in) doing
(c)S + have a hard [difficult] time (in) doing
①(a)~(c)について、inは通常省略されます。
②(a)のdifficulty,(b)のtroubleは無冠詞となります。ただし、「…するのに大いに苦労する」なら have a lot of difficulty [trouble], 「…するのに苦労しない」なら have no diffuculty [trouble];do(es) not have any difficulty [trouble] のようにします。
今回の問題で使う表現
- 「ビザを取得する」 get a visa(ここでは文脈から「あなたのビザ」となります)
- 全体は、(1)so ~ that ... ; (2)Because [Since] S' + V', S + V. のどちらの形式でも書けます。
「彼が何を言いたいのか」 what he wants to say(これをunderstandの目的語にします)
解答例
- Did you have any difficulty [trouble] (in) getting your visa?
別解 Did you find it hard to get [getting] your visa? - This auther [writer] uses so many difficult words that I have difficulty [trouble / a hard time] (in) understanding what he wants to say.
所感
今回の「…するのに苦労する」は、個人的には”見ればわかるけど書けない”タイプの英語でしたので、今回取り上げて、勉強になりました。特に、(c)のタイプは「大変な時間を過ごす」みたいな回りくどい理解をしていたので、ちゃんとスマートに読めて(訳せて)書ける(ライティング)ようにしておきたいと思います。
【和文英訳】「上達する」を英語で表現すると?
問題
次の日本文を英語になおしなさい。
「娘は英語を3年間勉強してきたが、私が思った以上に上達している。」(大阪星光学院高)
所見
- 「勉強してきたが」とありますが、逆説っぽくないような印象を受けます。
→その通りです。ここでは、逆説を表すbutを使う必要はありません。「3年間勉強してきた。だから英語が上達した」と考えて、andくらいにしておきましょう。 - 「英語が上達する」に相当する英語が浮かびません…
→何らかの言い換えをしてもいいでしょうけれども、ここでは make pregress in English という表現をおさえておきましょう。
また、この問題では比較級が必要になりますから、greatの比較級(greater)をprogressの前に付けましょう。 - 「私が思っていた以上に」は than I thought でいいですか?
→O.K.です。あとは、「私の予想以上に」と言い換えて、than I expected とする表現があります。
解答例
My daughter has studied [has been studying] English for three years, and she has made greater progress than I expected [thought] .
所感
今回のエントリの題名の「上達する」の英語の表現、皆様はスッと頭から出てきたでしょうか?僕は出てきませんでした。これを機にまた覚えなくてはいけない表現が出てきました(毎回のことですね)。これに加え、比較級の形容詞をprogressにくっつけなくてはいけないのですから、混乱してしまった受験生もいたことでしょう。
あとは、「思っていた以上に」ですが、確かに自分が中高生だったころを思い出すと、than I expected の方が出現頻度が多かったような記憶があります。英語をよく使われる方の間でも、やはりこちらの方が使用頻度が多いのでしょうか?気になるところです。
逆説じゃない「が」の取り扱いのみならず、こういった”日本語のアヤ”的なものを高校受験で出すのはなんか少し早いような気がしてしまうのですが、どうでしょう?そう思うのは僕だけでしょうか?